十九綴

tsudzu-tsudzuri

劄記135

どうも、十九です。
遂にやりました。大変でしたよ。
目録が現行まで追いつきました。やったね。
現行というと劄記は134まで、摘記はサンジまでです。
いやぁ大変だった。あれコピペしてこれコピペして。
レイアウト整えたり間違ったの直したり。
Ctrl + C やら V やらを多用したので、
左手の小指とかその辺が痛いです。


基本的に一度取り上げた言葉を再度取り上げないようにしてますが、
それでもいくらか二度取り上げてしまったものがあるようですね。
それはないようにチェックしたり記憶していたつもりですが、
なんだか意外なようなショックなような。
因みにその言葉は、
【簡髪而櫛】かみをえらびてくしけずる  劄記14 2019/02/04 劄記76 2019/05/21
【鵲起】ジャッキ  劄記24 2019/02/19   劄記102 2019/07/07
の2つのはずです。
「己欲達而達人」「愛逢月」は意図的に二度取り上げましたのでノーカン。
「愛逢月」を意図的に取り上げたと宣言する直前に「鵲起」を紹介してたのですが、
そいつが既に紹介されていることは忘れていたらしいのが爆笑ポイントです。


そういう発見もあったのですが、もう一つ大きな発見があります。
五十音での偏りがけっこう激しいですね。
ナ行とラ行とか特に顕著です。
最も紹介が遅かった五十音は「の」でして、
2019年7月30日の劄記117で、「凌霄花のうぜんかずら」を紹介したのが初です。
このブログ始まったの2019年1月22日だぞ、確か。
およそ半年かかって初登場です。ネオラントかよ。
そこから4日後に「のみほす」が出てきて現在「の」は2熟語です。
あと酷いのは「る」ですね。これもなかなか。
2019年02月16日に累息ルイソクが登場しました。
登場は早いのですが、それ以降今日現在まで「る」は追加されていません。
そういった偏りがあるのを編集していて痛感しました。


………ってな訳で、察しがいい方はお気づきでしょう。
登場数が少ない五十音を増やそうキャンペーン始動!!!
なんかそういうばらつきが目立つと格好悪いしね。
単純に熟語が少ないということも否めませんが、
私の調べ方にも多少の問題があることでしょうし、
新たな言葉たちに邂逅できるチャンスでもあります。
3熟語しかない五十音を増やす、と思ったのですが、
見栄え的に4熟語もなんか寂しいと感じました。
ということなので、4熟語以下の五十音を増やします。
いつもの調子だと4熟語か5熟語増えるので、
それなりの見栄えにはなりますね。やったね。
バランス調整が終わった後は…… その時考えましょう。
2019年9月19日現在、紹介数が4熟語以下の五十音は、


 に(1)、ぬ(2)、の(2)、ま(2)、み(2)、
 も(3)、や(4)、ら(3)、る(1)、れ(4)、わ(3)


の11種でございます。けっこういるな。
5ついる五十音も見た感じ少なく感じましたが、
それは追い追い考えることにします。
そういうことで長くなりましたが、
今日は「に」にスポットライトを当ててみましょう!




  【妊孕】ニンヨウ
  みごもること。妊娠。
     ―広辞苑第六版より


「孕」の「はらむ」以外の読みを初めて知りました。
関係ないですが、「意外/以外」や「始めて/初めて」、
あと「対して/大して」とか変換するとき、
字面は全く似てないのになぜ間違えやすいんでしょうね。
さっき「以外」は成功したのに「初めて」が間違ってました。
閑話休題、「妊娠」だとただみごもった感じがしますが、
「妊孕」だとまた違ったニュアンスに感じそうですね。
「孕む」が「妊娠する」以外にも「問題を抱える」みたいな意味あるので、
そっちでも使えそうか感じがします。用例は知らんけど。
っていうか「孕む」に「問題を抱える」の意味があるの、
これ下手するとけっこう差別的とか言われそうだな。
……考えすぎでしょうか。今はやめておこう。



  【人参飲んで首縊る】ニンジンのんでくびくくる
  貧乏人が病気に高価な朝鮮人参を飲み、
  財政に窮して首を縊る意。転じて、事は前後をよく考えないと、
  よい事もかえって悪い結果になるたとえ。
     ―広辞苑第六版より


これは金言ですね。ぜひとも心に留めておきたい。
たとえば、と言われて例は出てきませんが、
なんだかとっても身に覚えがある感じがします。
そういう何か窮地に陥ったとき、
窮地にいるからこそよく落ち着き、状況を整理し、
何をするべきか、何が不要かとか、
そういうことをひとつずつ確認するのが本当に大事で難しいと、
最近とってもよく実感してきました。
このようにならないために、
なんとか窮地でも冷静さを欠かない何かをしたいです。
………何かって何だよ。



  【二諾】ニダク・ジダク
  ふたしかなうけあい。承諾したことを実行しないこと。
     ―新漢語林より


これは……これも気をつけなければ。二言みたいなもんでしょうか。
「諾」は承諾の諾なので、二度わかったと言うことですかね。
つまりそれは再三注意されて空返事をするとか、
他のことにまではいはいと軽く返事をして、
最初にうけおったことを完遂しないままでいるとか、
きっとそういうニュアンスなんでしょう。めっちゃ心が痛い。
今私、ちょっと私的に依頼を受けているのですが、
ちょっといろいろ請け負いすぎた感じがしています。
どれかを破ったり疎かにならないように注意しないと…
こういう時こそどれをいつまでに仕上げるかとか、
そういうことを冷静に整理すべきです。さっき言ったみたいに。



  【肉山脯林】ニクザンホリン
  にくの山と脯(ほじし)(ほし肉)の山。
  肉を山のように積み、脯を林のように並べて、
  ぜいたくな宴会をすること。夏(カ)の桀王(ケツオウ)の故事。〔十八史略、夏〕
     ―新漢語林より


酒池肉林みたいなもんですね。それは史記が由来のようで。
ほじし、名前は聞いたことあるんですがどんなんでしょう。
画像検索したら鼻をほじほじしてる画像ばっか出てきました。
ほし肉ってそんなに食べない気がしますね。
って思って調べたらジャーキーってそういや干し肉ですわ。
あ、じゃあカルパスやらサラミも干し肉か。
カルパス、酒のつまみじゃなくてもたまに食べます。
あれおいしいですよね。今じゃもうおつまみですが、
当時としてはけっこうぜいたくな料理だったのでしょう。
なんだかお肉が食べたくなってきた。
夜中に肉の話をするもんじゃないな。まったく。



  【入我我入】ニュウガガニュウ
  ①〔仏〕密教で、如来の身口意(しんくい)の三密が我に入り、
   我の身口意の三業が如来に入り、一切諸仏の功徳をわが身に具足すること。
  ②(汝が我か、我が汝かの意から)どちらとも解されること。
   不得要領または無茶苦茶の意に用いる。
     ―広辞苑第六版より


②が使えそうですね。どっちつかず、
不得要領、無茶苦茶。そういうのいう人いっぱいいるじゃん。
っていうか私だってそうなることあります。ブーメラン。
自分なりに相手や場面を気遣ってふんわりした意見を言ったり、
ハッキリせず、どこに属しているか分からない物言いをしたり、
そういうのがけっこう場面を停滞させたり釁端になったりすると、
最近やっと感じてきました。やっとですよ。
できるだけ主体的で責任を持った言動をしていきたいものです。
何をどう気遣えばそうなるのかはよく分かりませんが、
ひとまず自分の考えをハッキリ申し上げつつ、
そういった周囲への配慮も忘れないことでしょう。
敬意や配慮を忘れない人間でありたい。




割にしっかりした記事になったかと思います。
久しぶりになんか割といいコメントしたんじゃないでしょうか。
ちゃんと5熟語紹介したしね。えらいぞ。
これで「に」は6熟語になりました。やったぜ。
紹介数が少ない五十音を取り上げるのはバランス調整の意味もありますが、
こうやってネタ探しのきっかけになるってことでもあります。
これで向こう10回のネタは確保できたも同然です。
あとは私の気力や時間などによります。頑張れ。
今回はけっこう前書きが長かったので、
後書きはいつも通りこんなもんでいいでしょう。
それでは次回は「ぬ」です。ぬ。案外難しそう。また次回。