十九綴

tsudzu-tsudzuri

劄記238

お久しぶりです!!!

どうも、十九です。一応元気です。
前回の記事は10月17日。今日は12月27日。
なんと実に70日ぶりの更新となるようです。マジかよ。
2ヶ月とちょっとの間全く更新なし。なんてこった。
毎度言ってるけど毎日(のように)更新していた頃が懐かしい。
あの時どうやって時間取ってたんだっけ。分からないや。
新型コロナウイルスであったり、
個人的にはリングフィットアドベンチャーの影響があって、
生活習慣やら健康やらがだいぶ変わりました。
後者はとてもいいことだけどね。


1月末にあるイベントのために、12月中にやらなきゃいけないことがあって、
それに追われてかなりてんやわんやし続けていたのです。
それがなんとか昨日に終わって枕を高くして寝られたところです。
本番は1月なのでまだ完全に終了はしていないですが、
私がやる仕事は8, 9割くらい終わりました。やった~。
これでもうほぼ冬休みと春休みを残すのみなので、
かなり羽が伸ばせるということなのです!ばたばた。
でも完全に気を抜きすぎると学業のカンを失うので、
ちゃんと勉強もしていきますよ。もちろん。
卒業後どうするかとかマジで考えないといけない時期だし。
ひとまずそれはそれとして劄記してきましょう。




  【如泥】ジョデイ
  だらしがないこと。ぐずぐずすること。怠慢。
  小右記(長和4年4月1日)「昨日仁王会―云々」
     ―広辞苑第六版より


泥の如し。すごく分かりやすいですね。
泥のように眠るとか言いますよね。割と聞くけどすごい喩えだと思います。
べちゃっとしていて、動きはするけどなんだかズルズルしていて、
水みたいにサッと器から移動できる訳でもなくそこら中にベタベタ残る。
そんな泥のようにぐずぐずだらだら。……割と強めの言葉なのか?
そう思うと怠慢とはなんか違うような気もするんですけどね。
しかしグズグズとかだらだらを指す漢語ってあまり思いつかない気がします。
フォーマルな場で使えるかは怪しいですが、
丁寧な表現をしたい時には使えなくもないかもしれませんね。




  【恋は思案の外】こいはシアンのほか
  恋は常識では律しきれない。「恋は心の外」「色は思案の外」とも。
     ―広辞苑第六版より


「恋は盲目」の方が一般的だと思いますが、
「盲目」を使うのは差別的であるみたいな意見をだいぶ昔に耳にした気がします。
「障害者」に「害」の字を使うなというやつと同じノリだったかな。
しかし奥さん!この慣用句ならその心配はございません!
恋は思案の外。ちょっと字数は増えるけど差別的な語を含まないし、
初めて聞いても割と意味が推測しやすい構成となっております!
実際私はこっちの方が好きかもしれませんね。
律しきれなかった苦い思い出がありますので……
でも「盲目的」なまっしぐら感はちょっと薄れてしまいますかね。
意味合いとしては盲目的なのも「律しきれない」に含まれるんでしょうけど。
ひとまず代替案として覚えておいて損はない言葉でしょう。




  【恋路の闇】こいじのやみ
  恋い慕う情に苦しんで、物事の区別も分からぬこと。
  浄瑠璃曽根崎心中「―を黒小袖」
     ―広辞苑第六版より


とか思ってたら他にもそれらしいのがありました。
闇ですって。闇。人の夢は!!! 終わらねェ!!!!
闇ならば盲目的まっしぐら感は先ほどのものより強いでしょうか。
いや、まっしぐらよりは判断力の低下が目立つかな。
あとはこっちの方が苦しんでいる感じがします。路頭に迷うような。
うーん、ニュアンスがほぼ同じ言葉を探すのって案外難しいものです。




  【危言】キゲン
   (「危」は高峻の意)
  卑俗なことばを避けて高尚なことばを用いること。また、そのことば。


  【危言】キゲン・ゲンをたかくす
  正しいことば。また、正論をはく。
  「危言覈論カクロン」〔後漢書、郭太伝〕
     ―新漢語林より


危ない言葉っぽい見た目してるのに意味は好尚なことば、また正論だそうです。
「危」には「たかい」「ただしい」の意味もあるとか。マジかよ。
軽く調べてみたところ、「危行(気高い行い)」「危坐(正しく座る、正座)」
「危峰(高くけわしい峰)」なんて言葉があるらしい。危行、あぶなっかしそう。
使ってみたいところですけれども確実に誤解されますね。
私も危行ができるような人間になりたいものです。


それはそうと説明文にさらっと出てきた「覈論」が気になります。
なんだか難しそうな字ですが、
西っぽい字(襾)に「激」のさんずい以外を書いた字です。割と知ってるパーツばかり。
「調べて批評する。また、きびしく議論する。」との意だそう。
ちゃんとした言葉や正論でちゃんと調べて批評する。
今のインターネットでけっこう必要とされている姿勢じゃないでしょうか。
せっかくなのでこいつももう少し取り上げましょう。




  【精覈】セイカ
   (「覈」は調べ明白にする意)くわしく考え調べること。精核。
     ―広辞苑第六版より


  【精核・精覈】セイカ
  ①精密でたしかなこと。
  ②くわしく調べて明らかにする。
     ―新漢語林より


先ほどの語やこちらからも分かるように、
「覈」は「しらべる」というのが主な意味のようです。
くわしく調べたり考えたりするの、大好きです。年中やってる。
新漢語林によるとこの語は形容詞的にも使えるそうじゃないですか。
たまたま同じ音で似た意味の「正確」がありますが、
「精覈」とか書いた方がなんかすごく正確無比な感じがします。強い。
よく考え、調べること。うまく生きる上ですごく大事になってきます。
そのあたりを怠らないようにしたいですね。




  【簇擁】ソウヨウ
  ①むがらりおし寄せる。
  ②むらがり守る。寄り集まって取りまく。
     ―新漢語林より


なんか面白い感じですね。あまり見ない意味だと思います。
簇は「ささだけ(小さい竹)」「むらがる、あつまる」の意味があるようです。
「ソウ」と読むあたりから「叢」と意味が通じてそうですね。
こちらも「むがらる」「くさむら」の意味を持つ字です。書けるとかっこいい。
群がって生えることを「簇生」「叢生」と言うようで、どちらも「ソウセイ」と読みます。
簇を書き換え・慣用句読みして「族生ゾクセイ」という語もあるとか。
そういう具合でわりと「むらがる」意味を持つ言葉は少なくなさそうですが、
「押し寄せる」まで持ってる言葉はそんなにない気がします。
群がり押し寄せるといえば何でしょうかね。
コミケとかにいるコスプレイヤーを取り巻く大量のカメラマンとかでしょうか。
最近は報道陣が密になって取材を試みる画が何度もツッコミを受けていましたね。
今度からそういう場面を目にしたら「お、簇擁してるな」と思えることでしょう。





はい、久しぶりの劄記でした。
これから更新頻度がまたちょっとずつ上げられるといいな。今度こそ。
とか言いつつ年末年始を挟むのでしばらくは更新できなさそうですが。
ともあれ今後の私に任せることにしよう。また次回。