十九綴

tsudzu-tsudzuri

劄記239

どうも、十九です。
またしても実に48日ぶりの更新となりました。
もはや何も言うまい。訳があったりなかったりするのです。
あ、そういえば2021年初めての記事ですね。
あけましておめでとうございます(激遅)。
前回の記事にも書いたように1月にイベントがあってその後羽を伸ばしたり、
2月にも大きいイベントがある予定でその準備をしていたけれど、
新型コロなんちゃらのせいで延期になったりしてました。
それでちょこちょこ用事があったりなかったりをしていて、
ブログ書くか!ってなったのが今日という訳です。
書きたい気持ちにはちょこちょこなるんですけれど、
なんか結局忘れちゃうんですよね。あのときの熱意はどこに。
明日とそのまた明日と用事が続いていて夜更かしできないので、
それなりにちゃちゃっと書いちゃいましょう。



…………何か変ですね。
前回の記事は昨年の12月27日ですが、
その48日後が4月8日……?計算がだいぶおかしいですね。
実はこれを編集していたのは2021年2月13日の23時頃で、
東日本大震災の余震とされる大きめの地震が発生したため執筆を中断したのです。
身の危険を感じるほどには揺れたので、ブログ書いてる場合じゃないと感じました。
珍しくブログ書く気になった日にこんなことが起きるとは。
それでまたしばらくずっと放置していて今日に至ります。
また毎日のように更新していきたいのですが、
意外とやることが増えてきてこちらに時間を割く余裕が実際減っているのです。
アクセス解析を見てみると未だにちらほらとアクセスがあるようです。
ありがたい限りですね。そう思うともうちょっとやりたい……
ひとまずこの微妙な分を更新してしまいましょう。




下記の【伯楽の一顧】を書いていることろで中断しましたが、
折角なので文を変えずそのまま掲載します。



  【伯楽の一顧】ハクラクのイッコ
   [戦国策(燕策)](市場で売れなかった馬が、伯楽が1回ふりかえって見ただけで、
   10倍の値段になったという故事から)
   世間に埋もれていた人材が、名君によって見出されること。
     ―広辞苑第六版より


伯楽というのは、古代中国にいた馬の鑑定がすごいうまい人のことらしいです。
日本でも馬のよしあしを鑑定する人や馬医のことを「ばくろう」と言って、
「伯楽」「博労」「馬喰」といった字を当てるそうです。
東京にも「馬喰町ばくろちょう」ってありますよね。これから来てるのかな。
地元の県にも「馬喰町」があったのですが、こちらは「ばくろうまち」でした。
おかげで未だに「ばくろちょう」に違和感があります。そんな馬喰町行かないけど。


それはそうとして、割と使いどころがありそうな言葉ですよね。
すごい人が二度見したからといってちょっと早計じゃないかとも思いますが。
今の時代、YouTubeとかTwitterとかで売れっ子になる人や、
それらの枠を更に超えて活動し始める人とかザラにいますからね。
嚢中の錐はそういった人材の山の中でもすぐに売れて発見されるのでしょうけれど、
やはり埋もれてしまう逸材もけっこうな数いることでしょう。
そういった人はこの時代にどうやって活動していけばいいんでしょうね。
あるいはそういう人でも活動しやすい、または見つけやすいプラットフォームとかあるのかな。
私もクリエイター志望の身なのでこのへん考えないといけません。




  【謂鹿為馬】しかをいいてうまとなす
  秦の趙高が鹿を馬と言い張った故事。無理じいをするたとえ。
  鹿為しかをもってうまとなす鹿為しかをゆびさしてうまとなす。〔史記、秦始皇帝本紀〕
     ―新漢語林より


鹿と馬って似てそうでそんなに似てませんよね。たぶん。
あと「馬鹿」という語のせいで何かと対比されがちな気もします。
梵語の "moha(愚か)" が由来で、馬鹿はその当て字だと言われているそうです(諸説)。
しかしこれは中国の故事ですし、やはり馬と鹿って何かと対比されがちだったのかな。
しかし無理じいってなんか違わないですかね。こじつけの方が近いような。
広辞苑には「鹿を指して馬となす」で掲載されていたのでそちらも引用します。


  【鹿を指して馬となす】しかをさしてうまとなす
   [史記(秦始皇帝本紀)](人を試す目的で故意に誤りを言うことから)
  人を欺き愚弄することにいう。また、間違ったことを強引に押し通すこと。
  白を黒と言い張ること。
     ―広辞苑第六版より


なんかだいぶ釈義が違いますね。これわざとだったんですか?
このサイトがいい感じにまとまってそうです。ご参照ください。
こうして見るとまぁ無理じいというのも納得ですね。だいぶ説明が足りないけど。
人を威圧したり、あるいは権力を盾にして無理を通す感じの意味ですね。
なかなか巧妙ではありますが、できるだけこういう機会には巡り会いたくないものです。




  【馬を牛に乗り換える】うまをうしにのりかえる
  速い馬をおそい牛に乗り換える意。
  よいものを捨てて悪いものにかえるのにいう。
     ―広辞苑第六版より


こういうことたまにしてしまいがちですよね。
いろいろ迷ってよいものに切り替えたつもりが、
実は前のものの方がよかったとか。
生きているからには大小さまざまな選択をしていく訳ですが、
できるだけその選択に割くコストは減らしていきたいものです。
しかし牛に乗り換えること自体は決して悪いことではなくて、
実際に乗ってみないと分からないことだってあるかと思います。
そのままズルズル乗り続けてしまうとか、そういうことを強要されるのは問題ですが。




…………ここまで馬関連の語を扱ってきたのでお気づきかもしれませんが、
現在ウマ娘にハマっております。まんまとやられました。
 ※2ヶ月前に「伯楽の一顧」を編集して中断していたのは偶然
流行り物をなんとなく避けがちであることに自己嫌悪感みたいなのを抱いたので、
ひとまず流行ってるものに少しでもいいから手を出すようにしたのです。
ソシャゲは普段ほとんどやらないのでまずアニメを観てみたのですが、
普通に面白くて一瞬でアニメ1期を観終わってしまいました。
それで仕方なく(?)アプリも遊んでみたところ、まぁ楽しい楽しい。
時間が奪われるものが増えてしまって嬉しいながらも困ったところです。
引き続きやっていきましょう。




  【寝牛起馬】ねうし-おきうま
  牛は臥し、馬は立つのを好む意で、
  好みが各人各様であることのたとえ。
     ―広辞苑第六版より


「シンギュウキバ」みたいに読みたくなる気もしますが、訓読みです。
十人十色、三者三様みたいな感じの意味合いですが、
「好みが各人各様である」ことを指すらしいのでより狭義の言葉となりますね。
味の好み、人の好み、服の好み、音楽、場所、時間……
どんなものを好むかは本当に人それぞれです。そしてそれを安易に否定してはなりません。
自分がそれをあまり好まないからといってそれを非難していい理由にはなりませんが、
意外とどうしてそれに気付けないことがけっこうあります。
できるだけそのようなことを避けるようにしてはいるのですが、
もしかすると自分が気付いていないだけでそれに類することをしているかもしれません。
好みだけに該当する話ではないですが、「多様性」についてはいろいろ考えたいところです。




  【驄馬】みだらお-の-うま
  葦毛の馬。〈倭名類聚鈔(11)〉
     ―広辞苑第六版より


なんだかかっこよさそうな響きと字面ですね。
一文字目は拡大すると です。あまり見慣れないパーツですね。
どうやらこの一文字で「あしげ」の意味があるらしく、そう読むこともある様子です。
葦毛というのは馬の毛色の一つで、ざっくり灰色の馬のことです。
広辞苑第六版によれば「白い毛に黒色・濃褐色などの差し毛のあるもの」とあります。
競走馬で言えばオグリキャップメジロマックイーンゴールドシップが葦毛のようです。


「なんか葦毛とかを表す、読みが難しくて長い言葉あったよな」という記憶はあったのですが、
馬の毛色を表す語はさすがに使わないだろうと思ってちゃんと覚えようとしていなかったのです。
まさかこんな所で使うことになるとは。ほんの少しでも記憶しててよかった……



  【疾馬・駿馬】とき-うま
  走るころの速いうま。しゅんめ。〈倭名類聚鈔(11)〉
     ―広辞苑第六版より


また倭名類聚鈔わみょうるいじゅしょうが出てきましたね。平安時代の辞書だそうです。
「駿馬」と書いて「しゅんめ」と読みますが、更にまた別の読み方もできるんですね。
個人的には「ときうま」より「しゅんめ」の方が好きかな……
「馬」を「め」と読むのは他に「牛頭馬頭ごずめず」の馬頭めずの方が思い当たりますが、
調べてみたら「竜馬」を「リュウメ(リョウメ)」と読むこともあるようです。
とある神馬とか、転じてめちゃくちゃ優れた馬のことを指すとかなんとか。
昔の交通や戦の要は馬でしたし、竜みたいな馬ってつまり最強ですね。




  【跳ね馬・駻馬】はね-うま
  はねあがるくせのある馬。あがりうま。
     ―広辞苑第六版より


かっこよさそうな馬の言葉シリーズ(?)3つめです。
2つめにある「駻馬」はそのまま「カンバ」と読んで、
気質が荒くて制御しにくい馬、つまり暴れ馬のことを指す熟語でもあるようです。
見慣れない字ですがなんかかっこいいですね。
あと跳ね馬といえばポルノグラフィティ『ハネウマライダー』ですね。
カラオケのレパートリーがボカロ曲くらいしかないもので、
そのノリが合わなさそうな友人とカラオケに行くとポルノグラフィティを歌おうとしますが、
なにぶん音が高い曲ばっかりなものでよく途中で止めます。




  【将を射んと欲せば先ず馬を射よ】ショウをいんとほっせばまずうまをいよ
  目的の物を攻撃したり手に入れようとしたりするなら、
  まずその周辺のものやよりどころになっているものを攻めるべきである。
     ―広辞苑第六版より


焦った心にいい言葉ですね。「隗より始めよ」に近い雰囲気を感じます。
あと劄記178で「遠きに行くには必ずちかきよりす」というのを紹介していました。
読んで字のごとく、遠くに行くためには近くからやらなければいけないということです。
たまには急いだり飛ばしたりする必要も出てきますが、
やっぱり基本的には手近なところからやっていくのがいいですよね。
これまた似たような言葉で、「道はちかきに在り これを遠きに求む」というのがあります。
劄記28で紹介していますが、私の座右の銘みたいな感じの言葉です。
自分の近くの問題について考えるべきなのに、
わざわざ遠いところに問題があると考えがちなところダメだよね、みたいな意味です。
ありますよね~~~こういうこと。ふとした瞬間に陥ってしまう。


多分ですけど、ものによるけどやっぱり問題の解決って大変じゃないですか。
そしてできるだけ自分(の周辺)に問題があると思いたくないんですよね。
だから自分の手が及ばない範囲に問題があると思うことで自分を正当化するんです。
全てがこうという訳ではないですが、私にはこれがしっくりきます。
自分が変われないこと正当化するというよりも、
自分が変わらないことを正当化しようとしていることに気付いたのです。
そこから色々頑張って自分を変えました。ブログを設立した時の私とはだいぶ別人です。
ちょうどその劄記28は2年ほど前の記事ですが、
だいぶ文章のノリが違うことかと思います。成長できてるんだな。
そういうことなのでまずやっぱり身近なところからいきましょう、みなさん。





ひっっっさしぶりだったので長めの特集にしました。
ウマ娘、楽しいですね。実際の競馬もいつか観に行ってみたいです。
馬券を買ってみるかは…… まぁその時で。
ちゃんとウマ娘とは別のコンテンツであるという認識でいたいですね。
そういえばなんかQuizKnockとJRAがコラボをしてますね。
いつの間にか大きなグループになったもんだなと感心します。
継続することって大事ですね。私もいつか売れっ子になるぞ。
そういう具合で今回はこのくらいで。いつになるやらまた次回!