十九綴

tsudzu-tsudzuri

劄記76

どうも、十九です。
このごろ調子が悪かったりなんだりしたツケで、
やるべきことが色々と溜まっており忙しめです。わっしょいわっしょい。
でも劄記は欠かしません。わっしょいわっしょい。
これも自己管理の一つです。ある意味での日記のような。
続ける力を身につける一環です。まずは好きなことから。
隗より始めよってやつでしょうか。ちょっと違う?
言い出しっぺがやるべき、という意味ではないですよ。誤用とは言いませんが。
χより始めよ。ギリシャ文字ってなんかかっこいいですよね。
Τα Πάντα ῥεῖ万物は流転する、うん、不思議なロマンがある。
ギリシャ文字キリル文字は基本的な発音はだいたい記憶したつもりです。
例外的な読みとか出てくると分からないですがね。
キリル文字の г(g) が в(v) の発音になったりとか。分かるかよ。
でもなんか他にも覚えてみたいですね。アルメニア文字グルジア文字とか。
今はジョージア文字なんでしょうかね。でもWikipediaの項目はグルジア文字だ。
まあいいか。劄記します。



  【沌沌】トントン
  ①波があとからあとからと連なって進むさま。
  ②ぐるぐるめぐるさま。
  ③まるいさま。
  ④おろかで分別のないさま。
  ⑤はなれては合し、合してははなれるさま。
     ―新漢語林より


混沌 以外での用例を初めて見た。
じっさい新漢語林にも沌沌と混沌と渾沌しかない。実質2熟語。
ところでなんだか⑤が素敵じゃありませんか。
⑤に掲載されるくらいだからあまり一般的な意味じゃないっぽいですが。
何がどう素敵とは言えないけどなんか分かりませんか。
揺れる心情というか恋心的な。なんでもないや。



  【阻し・劇し】うじはや-し
  《形ク》
  形勢がはげしく危険である。
     ―広辞苑第六版より


要するに激しくて危ないってことですね。
例えばなんだろう。酔っ払ったおっさんとか。
Twitterで持論を展開してそれを他人にも押しつける人とか。
意味もなんか使う機会はありそうですね。使わないけど。
とにかく見たことある字に全く知らない訓が与えられてるのすき。



  【驟く】うごつ-く
  《自四》
  うごきまわる。うごめく。
     ―広辞苑第六版より


見たことない字になんか分かりそうな音が与えられてるのもすき。
うごつく。なんか動いてそうですね。実際そうらしい。
ちなみに驟ははしる、はやい、にわか、しばしば の意があるらしい。
そういや漢検を勉強してて驟雨シュウウって熟語を見た覚えがある。
これはにわかあめの意味ですね。うごめく雨ではない。なにそれ。



  【迂儒】ウジュ
  世事にうとい学者。
     ―広辞苑第六版より


そういう人ってやっぱり昔からいたんでしょうかね。
今たとえば誰とは思いつかないし思いついても言いませんが。
迂は迂回でお馴染みの字ですが、「とおい」の他に「うとい」の意味もあるそうな。
儒学儒教でお馴染みの儒ですが、学者という意味もあります。
文字通り世に迂い学者なんですね。わかりやすい。
「迂い」、「とおい」のつもりで書いたけど「うとい」と読ませても間違いじゃないな。



  【簡髪而櫛】かみをえらびてくしけずる
   髪を簡びて櫛る
  髪の毛を一本ずる選んでくしけずる。
  とるにたらないことにこだわるたとえ。〔荘子、庚桑楚〕
     ―新漢語林より


「くしけずる」、なんか痛そうな音ですが単純に髪をすく意味です。
「梳る」とも書きます。というかこっちが一般的?あと髪を「すく」も「梳く」と書きます。
なんというかかなりしっくりくる比喩の箴言ですね。
つい細部ばかりに気がいって全体をおろそかにしがちですよね。
髪も一本一本もまぁ重要ですが、多くの髪がまとまってこその髪ですし。
「ゆっくり少しずつ」みたいなのを最近の課題にしていますが、
定期的に全体図を見直す癖もつけた方がよさそうですね。
やはり細部を気にしすぎている気がします。もっと全体を見よう。全体も見よう。
言葉は私に勇気を与えてくれる。そういう理由もあって私は辞書を読む。




やっぱり4熟語ですね。時間があまりないので仕方がない。
と言ってる割には更新にけっこう時間がかかっちゃった。
どの熟語を書くかとかどんなコメントをするかとか、
なんやかんやけっこう考えちゃいますね。髪を簡んで櫛っているのか…?
それもゆっくり少しずつ直していけばいいでしょう。慣れは急げません。
なんかそれらしい自分語りもできたので今回はそんなもんでいいでしょう。
久しぶりにそれなりに中身のある劄記をした気がしますので。
それではまた次回。