十九綴

tsudzu-tsudzuri

劄記211

どうも、十九です。
なんか今日は書くことが見当たらないからさっさと劄記しよっかな。
いや割と毎回前書きと後書きは悩んでるけどね。
今日も書けないことはないんだけれど、
なんかすっ飛ばしたい気分です。どういう気分だよ。
そういうことなのでさっそく劄記しちゃうぞ。





  【漂ふ・蕩ふ】つたよ・う
  《自四》さまよう。ただよう。流浪する。
  垂仁紀「島浦しまじまうらうら留連つたよひつつ」
     ―広辞苑第六版より


なんかいいですねこれ。雰囲気すきです。
字面とか音としてはただようって感じだけど、
意味としては放浪する、さまようって感じですね。
今でいう「ただよう」のニュアンスは古語とはまた違うと思うので、
その辺をいいとこ取りした言葉だと思います。多分。
あと出典にある「留連つたよう」もなんか面白いですね。当て字感すき。
ところで留連とかそういう熟語があるんですかね。
知らないのでついでに調べてみましょう。




  【流連・留連】リュウレン
  遊興にふけって、帰るのを忘れること。いつづけること。


  【流連荒亡】リュウレンコウボウ
  [孟子(梁恵王下)]遊興や仮・飲酒の楽しみにふけり、
  心がすさんで仕事をなまけること。
     ―広辞苑第六版より


あ、思ったより面白い語でした。これは使えるぞ。
似た感じの語で「虎渓三笑」「爛柯」を紹介しています。
その二つは故事成語ですけど、留連は一般的な語っぽいですね。
すると「つたよう」にまた別のニュアンスが付加されることになりますね…!
さまよいつつも何かにふけって居続け、を繰り返す感じとか?
いやもうそれある意味のロマンじゃないですか多分。すてき。
これは是非とも流行らせたい。何度も言ってるけど流行らない。




  【潰らはし】つぶらわ・し
  《形シク》胸がつぶれるようである。どきどきする。
     ―広辞苑第六版より


これもなんかいいですね。すきです。
古語っぽい感じがしますけど、このまま使っても通じそう。
あくまで「胸がつぶれるようである」というだけなので、
それがどういう感情なのかは特定されないのがいいですよね。
緊張だとか恐怖だとか不安だとか、はたまた恋だとか。
胸が潰れそうになること、生きてればけっこうあります。
私も自分の能力をもっともっと磨き上げたいのですが、
その為には誰かと競い合うことが不可欠だと感じています。
いまはあまりそういう場に出ることはありませんが、
いずれは他人と礱斲し合うことになるでしょう。
すると結果というか成績の上下は出てくると思うので、
その時はもう潰らわしい感じになるんでしょう。どきどき。




  【庶幾い】ちかい
  隔たりが少ない。
  「此の判断は一番正鵠に庶幾いやうであるが〔饒太郎〕」
     ―新潮日本語漢字辞典より


「庶幾」といえば「庶幾こいねがう」と読むのは界隈だと有名ですが、
「ちかい」と読ませる例もあるんですね。知らなかった。
改めて「庶幾」の意味を調べてみると、
「こいねがうこと」に加えて「きわめて近いこと、よく似ていること」との説明がありました。
この場合の「ちかい」は距離の遠近というよりは、
似ているとかそういう意味の「ちかい」を指しているようですね。
出典でも「正鵠セイコクに庶幾い」とありますね。
正鵠というのは、的の中心とか物事の要点などを指す語です。
正鵠にちかい、となると論旨に沿っているとかそういう意味になると思いますが、
この場合は「論旨に近い、ふさわしい」みたいな意味での「ちかい」でしょうね。
面白いですね。また一つすてきな知識が増えました。





今日はなんかいい感じの収穫を得た気がします。
でもなんかもうちょっといい文が書けた気がするな。
文章量とか中身がまだ足りない気がする。まあいっか。
ひとまず前書きもさっぱりしてたし、後書きもさっぱり終わらせましょうか。
今日も頑張りました。また次回。