十九綴

tsudzu-tsudzuri

劄記187

どうも、十九です。
気づいたらブログの連続更新日数が70日を超えていました。
すごくない?2ヶ月以上ですよ。何があった。
まぁ正月付近でけっこうズルはしましたけどね。
なんとか更新が続けられて私の力にもなっていることでしょう。
といういか1月2日から連続で6回くらい劄記してるじゃん。
劄記を連続で更新した日数もたぶんこれが最長です。
なかなかこんなに連続してやりませんもん。
これはブログ2周年パワーです。めっちゃ頑張ってます。
あと2回までなら劄記以外で済ませられるのかな。
けっこう少ない。頑張っていきたいところ。
今日は割ともう時間がないのでさっさと始めていきます。





  【そびをかう】そびをかう
  そそのかす。挑発する。


  【鼠尾を支う】ソビをかう
  訴えごとなどで、納得のいくように陳弁する。〈日葡辞書〉
     ―広辞苑第六版より


この2つの言葉の意味は割とどうでもいいです。
「そびをかう」という慣用句が2種類あることに驚きです。
しかも片方は和語で片方は漢語ですよ。
あと多分「かう」の字や意味も別でしょう。
広辞苑の「そび」の見出し語には「(他動詞「そびく」の語幹か)」とあり、
「そびく」は「探り知るために誘う。」「むりに引っぱる。」とあります。
たぶん「恨みを買う」とか「顰蹙を買う」とかの「買う」じゃないでしょうかね。
「支う」の方ですが、「つっぱり棒をかう」とかそういうやつです。
「つっかえる」の「かえる」が多分同じ語源なのかな。
鼠尾は筆の異称だそうです。一筆したためるみたいな意味なのかな。
音が一致した慣用句があるなんて知りませんでした。
めっちゃテンション上がったんだけど伝わるかなこれ。



  【属纊】ゾッコウ
   [礼記(喪大記)]
   (古代中国で、死が迫った人の鼻・口に
   纊(新しいわた)をあてて呼吸の有無を確かめたからいう)
  臨終。しにぎわ。
     ―広辞苑第六版より


「死」などを直接思わせる字がないけれどそういう意味があるようです。
そういうやつ好きです。他に例が挙がらないけど。
「属」も割と色々な意味がありますが、ここでは「付く」の意味でしょうか。
「付属」とか、「属耳ショクジ(耳をそばだてる)」なんかの時と一緒かな。
しかし属纊ってここでは名詞の扱いですけど、
見た感じ動詞として使えなくもなさそうな感じがしますよね。
「纊を属す」みたいな感じですから。死を確認する、みたいな意味にならないかな?



  【黈纊】トウコウ
  耳あて。黄色の綿をまるめ、冠の両側にたらして耳の穴をふさぐ。
  王者が不急不用の言を聞かない戒め。
     ―新漢語林より


また纊です。調べたらなんか面白いやつがいたので。
どちらの字にも地味に「黃」が含まれてて統一感あるのいい。
あと「黈」の見慣れない字の感じもいい。総じていい。
意味もなんか面白くていい感じなんですけれど、
「王者が不急不用の言を聞かない戒め」ってどういうことなんでしょう。
王者が戒めのために耳を塞ぐ道具ってことなんでしょうけど、
なんかそうじゃない気もしなくもない、モヤモヤする書き方な気がします。
対象が王者かはともかく、そういう戒めとしてこの言葉を意識してみたい気持ちはあります。



  【挟纊之恩】キョウコウのオン
  纊(綿)を身につければからだが暖まることから、
  君主や人の恩恵をいう。
     ―新漢語林より


またまた纊です。だって面白い言葉があったんですもの。
ここまで3つ「纊」を含む熟語を挙げていますが、
全て「纊」が「綿」を意味しているにもかかわらず、
それぞれ全く異なった意味を持っているんですよ。すごくないですか?
伝われ、この興奮!うおおおお
それでもってこの言葉が纊三兄弟の中で一番好きですね。
あ、もう纊は増えません。こいつまでです。
だってなんかあたたかみのある言葉です。綿だし。
綿みたいに身につけて感じる恩義ってなんかすてきじゃないですか。
綿なのでそんなに重くもないし、体をしっかりくるめるし、
身につければあたたかいし、触ればふわふわしてますし。すてきじゃん。
恩恵をそんな綿に喩えてしまってはもうすてきすぎませんか。
挟纊之恩って字面はかなり硬い感じですが、
これはこれで好きです。かしこまり感すき。
私もさまざまな挟纊之恩を受けていい感じに生きてこられています。
私を支えてあたためてくれている方々や物などに感謝します。






時間がないなりに素早くできました。
隙間時間に電子辞書を見て、今日取り扱う言葉を決めていたからですね。
纊三兄弟が見つかってよかった。めちゃスムーズでした。
できるだけ早寝早起きしたいので早めにおいとまします。また次回!