十九綴

tsudzu-tsudzuri

箚記219

どうも、十九です。
なんか気づけばもう3月が終わりますね。
本当だったら春休みも今日で終わりで名残惜しいのですが、
コロナウイルスのせいでそれどころではありません。
私には特に甚大な被害がある訳ではないのですが、
ひとまず日本の安寧を願って全力で何もしません。
それがなくても休みが長すぎるのは嫌ですけどね。
三連休みたいのがちょくちょくほしい派です。
いろいろあって全然箚記ができないでいますが、
やっと気が向いたので久々にやります。





  【住み憂し】すみーう・し
  《形ク》住みづらい。住みにくい。
     —広辞苑第六版より


まぁ普通に「住みづらい」で十分だと思いますけどね。元も子もない。
でも「つらい」と「憂い」はけっこうニュアンス違う気がします。
「住みづらい」だと家の間取りや設備に不満があることとか、
あるいは町の雰囲気などに慣れないとかそういうのがあるかと思いますが、
「憂い」となると特に後者のイメージになる気がします。
広辞苑の出典も「京や住み憂かりけむ」というのになってます。京は住みにくいと。
衣食住のうち一つですからね。とても疎かにはできません。
これからいろいろな生活を送る中で大事にしていきたい点です。




  【六情】ロクジョウ
  喜・怒・哀・楽・愛・悪の六つの感情。六気。りくじょう。
     —広辞苑第六版より

喜怒哀楽は有名ですが、あと2つあったんですね。風林火山みたい。
愛と並んで悪があるということは、これは「アク」より「オ」と読むのが適切でしょうか。
一般的に「アク」と読むと「わるい」の意に、「オ」と読むと「にくむ」の意になるとされます。
悪態、悪人、憎悪、嫌悪とかが分かりやすいでしょうか。
悪寒オカン」や「悪阻オソ(つわり)」でも「オ」と読みますが、にくむ意ではなさそう。なんでだろね。
喜怒哀楽が有名なのでそいつらを四情とでも言うのかと思って調べましたが、
どうやらそういう感じでもなさそうです。なんだよ。
でも愛憎とか好き嫌いって喜怒哀楽の中に含めにくいですよね。
割とこの分類は便利そうな気がします。流行れ。




  【趨時】スウジ
  時機をとらえて、うまくふるまおうとすること。
  時流に応ずること。
     —新漢語林より


いいタイミングに乗っかることを「時宜を得る」と言ったりしますが、
それよりも更に短い言葉でまとめちゃってますね。すごい。
いや、「時宜を得る」ともニュアンスが違うような気もしてきました。
広辞苑によると時宜は「時の丁度よいこと。また、その判断。」などとあります。
それを得るということはつまりいい機会を自ら掴む感じです。
一方で、趨時は「うまくふるまおうとすること」とか「時流に応ずること」です。
時機も「適当な機会。ちょうどよい時。」とあり、時宜とほぼ同じ意味です。
しかし「時流に応ずること」という言葉からは、
その場に適した流れを受動的に掴んだようなニュアンスを感じます。
揚げ足取りに近いような気もしてきた。そういう風に使えばそうなるでしょう。




  【諜知】チョウチ
  ひそかに事情を探り知ること。
     —広辞苑第六版より


「諜」って「諜報」くらいでしか見たことありません。そういう字って割とあるよね。
あ、でも防諜とか間諜とかは界隈によっては使いそうですね。聞いたことある気がするし。
今知ったのですが、新漢語林では「諜」を「まわしもの」と訓読してそうです。
勘違いしていたら申し訳ないですが、そういう読ませ方好きです。
まわしもの。けっこうしっくりきます。そういやそういう意味の字ですね。
すると諜知も回し者とかスパイのように密かに情報を得る感が出てきていいですね。
割と使いどころある気がします。やたら噂に精通してるやつとかいますよね。






久しぶりの箚記でした。携帯だとやっぱりやり辛い。
かといってパソコンでやるにも環境が違うのでそれまた別のやり辛さがあります。
どうしようにも何かしらの不便と闘うことになるので、
どうも箚記しようという心が遠くにいってしまいがちなんですよね。
ひとまず久しぶりにでもやれてよかったです。また次回。