十九綴

tsudzu-tsudzuri

箚記190

どうも、十九です。
今日もちょっと後で更新するスタイルです。ごめんね。
やっぱり記事は溜めちゃダメですね。本当にタイミングが掴めなくなる。
先延ばし癖があるので注意していきたいところです。
先延ばしにすることについて考えることさえ先延ばししがちなので、
本当に悪循環を断つのに苦労します。段々とやってきましょう。箚記します。





  【二義的】ニギテキ
  根本的でないさま。それほど重要でないさま。第二義的。
  「それは—な問題だ」
     —広辞苑第六版より


地味に便利そうですね。例文もあるし、使う人は使ってるんでしょうか。
「それも大事だけど今は違う話だよ」とか「ぶっちゃけ的外れだよ」みたいなのを、
端的かつ丁寧かつある程度婉曲に指摘できる便利ワードかもしれません。
初見で字を見てもなんとなく意味が通じそうですかね。やや厳しいか。
第二義的とあるように、まず第一の義(主旨みたいの)があり、
それに次ぐ義であるっていう感じですかね。伝えられれば分かる。
二義的、これは流行っていい。みなさん使いましょう。



  【肉障】ニクショウ
   [開元天宝遺事(下)](楊国忠の故事)
  多くの美人を周囲に並べて寒さ防ぎとすること。肉陣。肉屏風。
     —広辞苑第六版より


AVでもなかなかこんなことやらんぞ、多分。
しかも寒さ防ぎってことはある程度寒い時期にやるやつなんでしょうかね。
さすがに夏にやられたら美人でも誰でも暑苦しくなるか。
しかしやることがもう故事って感じです。まさに昔の王様がやるやつって感じ。
「障」とありますがこれは差別用語とかそういうのではなく、
障子の「障」のように衝立とかそういうのを意味するようです。肉屏風とかあるし。
寒さを受け止める人もなかなか辛いだろうな。今やったら非難囂々でしょう。
私はこういうことは好きではないですが、いかにも故事って感じがして言葉としては好きです。



  【二豎】ニジュ
   [左伝(成公10年)]
   (「豎」は子ども。病んだ晋の景公が、病魔が二人の子どもになり、
   良医をおそれてコウの上、コウの下に隠れた夢をみた故事による)
  病魔。転じて、病気。
     —広辞苑第六版より


やまい 膏肓コウコウる」という故事成語というか慣用句というかはそれなりに有名ですね。
膏は心臓の下の部分、肓は横隔膜の上の部分で、そこが病気すると容易に治らないそうです。
「膏」は軟膏の「膏」で、肓は盲目の「盲」と似てるけど違います。下が月です。
膏と肓どっちが先か分からなくなりがちですが、「高校」も「高」が先にくるのでそれで覚えましょう。
病膏肓に入るは知っていたのですが、子どもの夢を見た話は初耳ですね。
というか「病膏肓に入る」と「二豎」の出典は同じっぽいです。
子どもだと分かりにくいのでストレートに病と言うパターンで伝わっていったのかな。
しかし故事にもいろいろな言い方があるのを知るとなんだかテンション上がりますね。
「禍福は糾える縄の如し」と言いますが、出典によっては「禍福は糾纆キュウボクの如し」とかになります。
前もこれ紹介したっけな。今は引用が面倒臭いです。
これもまた言葉の楽しみ方の一つだと思います。



  【吐かす・抜かす】ぬか・す
  《他五》(「言う」「しゃべる」の意を卑しめていう語)
  言いやがる。
   日葡辞書「ナニヲヌカスカ」。
   東海道中膝栗毛(初)「小言を—・しやあがるから」。
   「ふざけたことを—・すな」
     —広辞苑第六版より


言葉の説明そのものは「言いやがる」の5文字だけなのですが、
それ以外の部分がやたら充実してて面白かったです。
あと「吐かす」なんて当て字もあるんですね。これまた面白い。
私の携帯だとちゃんと変換できました。優秀。
嘘をつくの「つく」に「吐く」と当てたりもするし、
よくないことを言う場合に「吐」の字が当てられたりするんでしょうかね。
しかしなぜ「ぬかす」なんでしょうかね。本当になんか抜いたりすることなのかな。
大事なことを抜かして喋るとか、あるいは何も考えず口から言葉が抜け出ることを指すのかな。
よくわからんけど面白いです。





幸い(?)取り上げる言葉は決まっていたのでそれなりにスムーズにいけました。
後書きはもういいかな。また次回。