十九綴

tsudzu-tsudzuri

劄記13

どうも、十九です。
今日は節分でしたね。豆を撒いたり恵方巻きを食べたりしましたか?
私は明日売れ残った恵方巻きを買ってお昼にしようと思ったのですが、
昼に買い物に行く気がなくなりそうな気がしたので今日買いました。
いやそれ普通か。むしろ損してるくらい。
恵方巻きを食べる文化、最近出来た(らしい)割に昔からある行事みたいですよね。
ほんの数年くらいで新たな文化を定着させるのすごい。
その勢いでもっと有益な文化を伝えてくれ、メディア。
劄記します。



  【逐鹿者不見山】しかをおうものはやまをみず
   鹿を逐う者は山を見ず
  私欲を得ることに熱中するものは道理を忘れるのたとえ。〔虚堂録〕
     ―新漢語林より


自分のギャグ面白いだろ!っていうのを言いたくて、
会話の流れとかをスルーして自分の感想をつい求めがち。
そういう鹿の逐い方をたまにしてしまう。気をつけねば。
あとは違法アップロードとか。つい手を出してしまいがち。
道理、忘れないようにしたい…



  【逐鹿者不顧兎】しかをおうものはうさぎをかえりみず
   鹿を逐う者は兎を顧みず
  大利に志すものは小利を問題にしないことのたとえ。〔淮南子、説林訓〕
     ―新漢語林より


今度は兎を顧みないらしい。でも意味が全然違う。出典も別らしい。
大利を求めてはいるくせに目先のチマチマした小利ばかり処理しがち。
細部に気を取られて大事な全体像を見失う癖は本当に直したい。
前項の成語と合わせて「見山而不顧兎やまをみてうさぎをかえりみず」みたいな言葉を作りたい。
道理を守り、かつ小利を逐わずに大利を得るのです。そうしたい。



  【飣餖】テイトウ
  ①食物を食べきれぬほど並べること。
  ②転じて、文を作るときに意味のないことばを並べるたとえ。餖飣。
     ―新漢語林より


①も②も両方使えそう。
いるじゃん、盆とか正月に帰省するとやたら料理作ってくれるお婆ちゃんとか。
②はたぶんこのブログでも散々やられていることだと思う。
少しでも文の量を稼ごうと、なんか意味ありそうで中身のないことを並べたりする。
というこの文も「飣餖」に託けて文の量を稼いでいるだけだし。
というこの文も以下略…… という風にして文を稼ぐとよろしいです。



  【愚る】お-る
  《自下二》おろかになる。放心状態になる。ぼける。


  【痴めく】おこ-めく
  《自四》ばかなように見える。ばかげた様子をする。
     ―広辞苑第六版より


バカになるなんて動詞あるんですね。
下二段と四段活用だから古語っぽくて無駄にかっこいい。
「愚る」、四段活用っぽいけど下二段活用らしいので、
否定するときは「愚らず」でなく「愚れず」ですね。
まぁ使うことはないと思うので間違わないでしょう。



  【猿猴取月】エンコウつきをとる
   猿猴月を取る
  身のほどを知らないと災いを受けるたとえ。
  さるが水にうつった月かげを取ろうとして枝が折れておぼれ死んだ故事。
     ―新漢語林より


山を見ずに鹿を逐うことも避けたいし、こうなるのも避けたい。
身のほど、どうやったら知れるのだろうか。
やはり自分より身の程が高い人に積極的に触れるしかないか。
しかしあまりそれをやりすぎると自信も失ってしまいがちなので程々に。
自分より低い人を鼻哂するのは好きではない。
低いものと比べて心の安寧を得たがる気持ちは分かるが、
自分よりも低い階段を使ってより高い階段へと進めるのか、という話だ。
できるだけ、より高い階段を少しずつでいいから進んでいきたい。




今日はこれまで。
自分の心とか体の具合が文章量に出るような気がする。
そうすると自分の調子が多少はかれるので、健康診断している気分である。
余談であるが、私は「体調」と「調子(具合)」を使い分けている。
私は体に問題はなくとも精神的に崩れることがしばしばあるので、
その時に「体調」が悪いと言うと語弊が生じてしまうのを避けるためである。
この使い分けが前提なしに通じるかは別だが、私のポリシーの問題が大きい。
なお現在は体調も調子も優れています。これが続くといいですね。では。