十九綴

tsudzu-tsudzuri

夢魘

どうも、十九です。
昨晩、私はとても悩んでいました。
床に就いても、その悩みがリフレインして離れない。
心臓の辺りが断続的に締め付けられるような感じに痛む。
そのうち血流が悪くなるんじゃないかっていうくらい。
いつもなら30分足らずで眠れることが多いですが、
昨晩は1時間半以上は意識があったと思います。
そうしたら夢を見ました。とても奇妙で恐ろしい夢を。


恐い夢を見たことはあります。
親や親戚が死に関わったり、高いところから飛び降りたり、
自分のミスによって地球を滅ぼすほどの核か何かを起動させたり…
でも、それはだいたい起きた後に笑い話にできるようなものでした。
今回は、そうじゃない。こんなのは初めてだ。
この夢を、この感情を一人でしまっていたら気が狂いそうだ。
そう感じたので、あるDiscordのサーバーに夢の詳細を書き連ねました。
都合のいいことに、「昨日見た夢を書き連ねるスレ」というのもがあったので。


なんとかそこに書き込んだり深呼吸したりして正気を保ち、
とっても嫌で気が重くて狂おしくてしょうがなかったけど、
なんとか頑張って学校に赴きました。今日の授業全出席です。
えらい。よくやった、私。


今思い出してもとても奇妙で恐ろしい。
何かの覚え書きのために、そのサーバーに書き込んだものに補筆してここに残します。
いつか、この夢の意味と向き合うために。




恐らくは蒸し暑い夏の昼、私は下着姿で寝ていた。
おかしい。私は普段パジャマで寝るのに。疲れたのかな。
疲れても暑くても下着で寝たことなんてない。ここはどこだ。
そこは見慣れた2階の自室、しかし外の風景は全く知らない団地のようなものだった。
いや、実際の私の部屋とは多少違うか?家具自身や家具の配置が違ったか?
でもなんだかそこは、その部屋には見慣れたような感覚がした。


外では全裸の少年2人と、同年代らしい性別のよくわからない子供が、
私の部屋に響くほど大きな声を出しながらはしゃいでいた。
その声はとても不快であったので、ベランダ越しにその子供を見ようとした。
子供を見ようと私がベランダの窓を覗いた瞬間に子供らは私の方を指さし笑った。
おかしい。なぜこちらを向くのだろうか。
現実の私の部屋には薄いカーテンがある。夢の中ではどうだったか定かでないが。
現実でも夢でも、部屋から外の様子をある程度確認することはできるが、
外から部屋の様子を把握することは難しいような構造の筈なのだ。
だからそれがとても恐ろしく感じて、咄嗟に身を隠した。
私を認識したのも恐ろしかったが、笑われたのも恐ろしい。
いや、私を笑っていたのだろうか。指をさしていなかった気もする。
ただ何の意図もない純粋な笑い声を上げていただけなのかもしれない。
それでもひたすら私が嘲笑されているような気がしてならなかった。


声がおさまり、再び窓を覗くとやはり私を指さして笑う。
とても恐ろしかった。身を屈めてひたすら恐れるしかなかった。
ひとつ、子供が発した言葉が明瞭に聞こえた。
「パイプさえあれば登っていけるのにな」
夢の中の私は、雨樋に繋がるパイプを伝うことができれば私の部屋に登ってこられるんだ、
という風に瞬時に解釈した。果たしてそれが子供の意図なのかは分からない。
私の住む家にパイプがあったか分からない。
レンガ風の造りだったような気がしたから、そこに指をかけて登ってくるかもしれない。
その子供から逃れる術はないと、まるで死を待つかのように怯えていると、
いつしか私は夢から逃れていた。理由は分からないが、本当に恐ろしかった。
恐ろしさはもう薄らいでいるが、あの時の奇妙な感情が未だに心に絡みついている。