劄記221
どうも、十九です。
久方ぶりですね。いかがお過ごしでしょうか。
ブログは実に10日ぶり、劄記は20日ぶりです。すごい。
世間は新型コロナウイルスで大混乱です。
私はちょうどいいタイミングで帰省していたので、
しばらく実家で暮らすことになりました。
そのおかげで環境がかなり変わってしまい、
ブログの更新がしづらくなっていました。
というかブログ以外でもそれなりに生活しづらさがある。
それなので雑記メインで食いつないでいましたが、
中身のない雑記で更新日数を形式上で稼ぐのに嫌気がさしました。
そういうことなので、本当にブログを更新したい時だけすることにしました。
そもそもほぼ毎日続いていたことの方がおかしいのです。
私の性格だとか本来の目標だとかを考えると、
本当はほぼ毎日雑記なり劄記なりを更新していきたいのです。
でも今はけっこうな非常・緊急の時なので、
ひとまず私生活の安寧を優先していきたいところです。
今後しばらくそういう感じでやっていきます。
それでは久しぶりにやっていきましょう。
【静意】しず-こころばせ
⇨「しずごころ」に同じ。
【静心】しず-ごころ
しずかな心。おちついた心。しずこころばせ。
―広辞苑第六版より
こういう時に静意を保っていたいものですね。
エッセンシャルワーカーという言葉が話題にあがっていますが、
そういった方々には本当に頭が上がりません。
医療関係の方々はもちろん、物流や市場などなど、
そういった働きがあるからこそ私はそれなりに平和に暮らせています。
静意とか言ってる場合じゃない方々も沢山いるでしょうけれど、
そういった恩恵を忘れることなく、この平穏を享受したいです。
ところで「意」を「こころばせ」って読ませるのなんかすごいですね。
「志」を「こころざし」と読むのと似たものを感じる。
でもなんでこんなに圧が違うんだろう。常用するかどうかか。
「
たまには「意」を「こころ」とか「こころばせ」とか読ませたいな。
【十三月なる顔つき】ジュウサンガツなるかおつき
(一年が13ヵ月もあるような気でいるというころから。
一説に、正月ののんびりした風情からとも)
のんきな顔つき。
―広辞苑第六版より
8月32日みたいな慣用句があるとは思いませんでした。
十三月。いいですね十三月。なんかいい感じ。
「十三月があると思ってるような顔」ってけっこうな言い方ですよね。
コミカルだけどそれなりに痛烈でもある感じがする。
ちなみに「十三月」だけでも掲載されていて、
それは「正月。一月。」とだけ書いてあります。つまんないな。
十三月、これ普通に通じると思うし流行ってほしい。
今はもう十六月ですけれどね。なんだよ十六月って。
そういえば確か首領パッチの誕生日が13月0日です。
Wikipediaに「架空の日付」という記事があるのを見つけて、
それを眺めていてなんか覚えてました。面白いです。
【周期】む-かわり
むかわること。1ヵ年または1ヵ月がめぐってくること。
―広辞苑第六版より
「むかわる」はまぁ周期が巡るとかそんな意味っぽいです。
「流転・輪廻する。」とかもさらっと書いてあります。なんかかっこいいな。
何度か紹介していますが、こういう言葉好きです。
「シュウキ」として一般認知されている「周期」にこんな読みがあるのか!みたいな。
あと「
順に「むかわりになる日。満1年に当たる日。」「むかわりになる月。満1年に当たる月。」
「むかわりになる年。1周年。」とありました。そういう意味なのね。
なにかしらの周期ならむかわりな感じもする気がしますが、
色々あって1周年の意味合いが強い語なんでしょうかね。
意外と使い道があるような気もしますが微妙でしょうか。
【膂宍の空国】そしし-の-むな-くに
(背筋には肉が少ないからいう)痩せた地。荒蕪の地。
神代紀(下)「―を
―広辞苑第六版より
なんか必殺技みたいな字面と読みをしますね。
と思ったら心当たりがありました。アイツだ。
“ONE PIECE” のキャラクターにシーザー・クラウンというのがいて、
そいつの技に「
周囲一帯の酸素を抜き取るというすげー技です。
それは置いて、背筋(の肉)を膂宍とか言うんですね。なにこれ。
辛うじて「
こいつ意外に用例を知りませんでした。勉強になる。
膂力の時は単に力とか体力の意味を持つようですが、
それ以外にも膂宍のように背中とか背骨の意味もあるそう。へー。
宍ももっぱら宍戸さんとか宍道湖くらいでしか見かけませんが、
コイツはもともと肉の異体字らしいです。だから肉の意味。
痩せたり荒れたりした地を見て「膂宍の空国だ……」とか呟いてみたいですね。
【頓丘】ひた-お
ひたすらに丘のつづくこと。ひとつづきの丘。
一説に、片寄った丘。〈神代紀(下)訓注〉
【覓ぐ・求ぐ】ま・ぐ
《他四》追いもとめる。さがしもとめる。
―広辞苑第六版より
コイツらは紹介する予定はなかったのですが、
さっきの出典ですげー存在感を放っていたので紹介しちゃいます。
やっぱ古い書物とかは規格外の当て字とか出てくるのですきです。
頓丘、初見のインパクトは強いですが、
意味を知るとなんだ、って感じにちょっとなりました。
というのも「頓」を「ひたすら」と読ませたりするからですね。
漢語だとあまりそういうニュアンスはないような気がしますが、
和語だとそういうこともあるかなって感じです。
そして覓ぐ。私は常に色々追い求めていますからね。ぴったり。
短くて変な読みをする言葉にこういう好きな意味があるのも好きです。
あと劄記18で「覓句」というのを紹介したことがあります。
これは「詩人がよい詩を作ろうと苦心して句をさがし求めること。」
という意味なのです。まさかここでまた出てくるとは。
久しぶりなので沢山紹介してみました。
思ったより筆のノリは悪くなかったですね。
今後も頻度を落とす代わりに言葉を多めに紹介しようと考えています。
世界平和みたいのを祈りたいところですが、
ひとまず我が身とその周りから案じていこうと思います。
自分にコントロ―ルできるものから扱っていきましょう。
そういう感じでまた次回。